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メディアで、コロナ禍で地方移住が注目されているという話を見かけます。
いわゆる「コロナ移住」です。
実際、コロナ移住と言われますが、本当に増えたのでしょうか。
増えたと言えば増えましたし、変わらないと言えば変わりません。
ちなみに現場では移住相談の件数は1割程度増えています。
しかしこの1割が今まで移住を考えていなかった人たちなのかというと、少し違います。
2014年に「まち・ひと・しごと創生本部」が実施した「東京在住者の今後の移住に関する意向調査」によれば、東京から移住する予定又は移住を検討したいと思っている人は約4割という結果が出ました。また同調査では移住を検討するきっかけとして、子育てを挙げる声が女性に多く見られ、一方で移住する上での不安・懸念点として仕事や日常生活を挙げる人も目立ったそうです。
※グラフはイメージ・目安として見てください。
この約4割ですが、あくまでも「検討」であって現実的に考えて今は動けないという人が多数を占めています。
移住に向けて準備をしている方は1割にも満たないと思います。
その大きな理由が「仕事」です。
事実、検討しているのは子育てをしている女性の声が多いという点に反映されています。
どうしても男性は、やりたい事が特になければ、移住先でも同じ業種に就きたいと思うでしょう。
地方には仕事がないわけではありません。業種が少ないのです。だからこそ男性は二の足を踏んでしまいます。
しかし、コロナ禍でリモートワークが導入されたことにより、転職をしなくても地方移住できる可能性が広がり、ハードルが一段下がったのです。
ですから、コロナ禍において地方移住を考える人が増えたというのは少し違います(当然増えた部分もあると思いますが、一時的な方もいらっしゃいますので)。
移住を検討していても行動に移せなかった人の背中を押すきっかけになったのです。
この「現実的移住検討層」が増加したことがとても大きいです。
この数年、ここを増やすことを考えて取り組んできましたが、個人ではどう頑張っても増やすことができなかった層が増えようとしています。
今、地方は「何もない」、「不便」といった昔からのネガティブなイメージを払拭する機会だと思います。
都会という豪華客船は何もしなくても進んでいきます。しかし自分で舵を取っているわけではありませんから、どこに進もうと人任せです。
そして、その周辺に浮かぶ、地方という穴の空いた船は、穴を塞がないと沈みます。
しかし、危機感はあっても悲壮感はありません。ワイワイ言いながら自分たちでいつかこの穴をすべて塞ぎきるという思いで、自分たちで舵を取って進んでいます。
何もないから楽しくないのではなくて、何もないからこそなんでもできる楽しさ。
与えられ消費する社会から、工夫して生み出す社会。
万人にあう暮らしではありません。
でも、子どものころに感じた楽しさを思い出すことができます。
コロナ禍により、ワークライフバランスを見直すきっかけになったのは事実です。
物事を動かすのは大きな力が必要です。
インターネットの普及、東日本大震災、そして今回。
世の中の歯車は動き出しています。
あなたも一歩動き出してみませんか。
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