2003年。この年、大阪で暮らしていた私は、会社では管理職になり、結婚もして、公私ともに忙しくしていました。

それから1年くらいたったある日、行方不明になった人を超能力で探すというテレビ番組が目にとまりました。
オカルト・超常現象など信じない私は、くだらない番組やなと思いました。
でも、行方不明になった女の子のお父さんの顔を見て「あれ？」と思い、お父さんのお名前を確認しました。

大阪南部で行方不明になった𠮷川友梨さんのお父さんは、中学校でお世話になった𠮷川先生でした。

言葉が出ませんでした。

信じられなかったので、小～高校と一緒だった、「相方」と呼び合う親友に電話しました。
（先生は、彼の中１、中３の担任をされていました）
相方は知っていましたが、私が忙しくしていたために言わなかったとのことでした。

吉川先生は音楽の先生というだけで、担任になってもらったわけではないので、たくさん思い出があるわけではありません。それでも1年生になった時の先生の自己紹介の
「吉川晃司っておるけど、あの人は上が長い「吉」です。先生の「𠮷」は下が長い𠮷です。」
という言葉とか、鮮明に覚えています。
（変換したら、「𠮷」って出るんですね。知らずにずっと「吉」を使ってました。先生、失礼しました）

担任だったわけでもないし、正直大変お世話になったとか、迷惑をかけたとかという関係性はありません。
それでも中2の2学期（だったと思う）の筆記テストが難しくてふざけた回答を書いたりしてたので、あんまり良い生徒ではなかったと自覚があります。

前述の超能力の番組に出演された理由を、後に先生は
「正直、あのような番組で友梨が見つかるとは思っていません。ただ友梨がみなさんから忘れられること、風化することは友梨のためにさせたくないから出演したんです」とおっしゃっていました。
だから、大阪から周防大島に移住してFP事務所を開業しホームページを開設すると決めたとき、微力ですが発信しようと決めました。

友梨さんが行方不明になって18年。
この間、私にも子供がうまれ、今は当時の友梨さんより年上になってしまいました。
自分の子どもたちが成長すればするほど、ご両親のお気持ちを考えると苦しくなります。

昔書いた記事をまた貼らせていただきます。
先生が新聞社に出された手記も載せていますので、ご一読ください。
→𠮷川友梨さんのお話

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